日本車いすバスケットボール連盟(JWBF)が22日、オンラインで会見を開き、東京パラリンピックへ向けた選手のクラス分け再評価について経過説明を行った。

国際パラリンピック委員会(IPC)は1月31日、選手の障がいの種類や程度に応じたクラス分けに関して国際車いすバスケットボール連盟(IWBF)が独自の基準を持つのはルール違反と指摘。障がいの軽い4・0、4・5クラスについてIPCの基準に従った再評価がなされなければ、車いすバスケットボールを東京大会の実施競技から除外する可能性もあると警告していた。

会見に出席したJWBFクラス分け部・西川拡志部長、宮本恵有里恵事務局長によると、対象になるのは東京大会に出場が決まっている日本を含む男子12、女子10チームで、代表入りする可能性がある両クラスの134選手。JWBFもIWBFの作業計画に従って複数の男女選手について資料を提出した。新型コロナウイルスの影響で大会は1年延期され、再評価期限も当初の5月29日から8月1日に変更されたが、現時点で日本選手を含めた全対象選手のうち75%の結果が判明しているという。

攻守のカギを握る軽い障がいの選手の東京大会出場可否はチーム編成に大きな影響を及ぼすが、西川部長は「日本から再評価受けた選手数、結果、氏名についてはプライバシーの問題もあり、公表はしない」を説明した。

IPCはまた、1月の時点で車いすバスケットボールを24年パリ大会から除外することを決定。復帰の条件として来年8月31日までにすべて選手のクラス分けがIPCのルールに準拠すること求めている。IWBFは12月31日までに再評価の資料を提出する方針を打ち出しており、JWBFも準備を進めているという。

◆車いすバスケットボールのクラス分け 障がいの種類や程度で持ち点が定められている。最も重い1・0から最も軽い4・5まで0・5点刻みで8クラスで、コート上の5人の持ち点合計は14点以下でなければならない。1・0は腹筋や背筋などの体幹機能が効かず、座ったままでも体のバランスを取ることが難しい状態。4・5は片大腿(だいたい)切断や軽度の下肢障がいで体幹の両側への側屈運動が可能な状態。