国際車いすバスケットボール連盟(IWBF)は29日、障がいクラス分けの再評価に関して9人の選手が東京パラリンピックに出場する基準を満たさなかったことを明らかにした。

国際パラリンピック委員会(IPC)は1月、選手のクラス分けでIWBFが独自の基準を持つのはルール違反と指摘。障がいの軽い4・0、4・5クラスについてIPCの基準に従った再評価がなされなければ、車いすバスケットボールを東京大会から除外する可能性もあると警告していた。

これを受けたIWBFは、東京大会に出場が決まっている日本を含む男子12、女子10チームで、代表入りする可能性がある両クラスの132選手に対して再評価を実施。そのうち9選手がIPCが定める基準を満たしていないことが判明し、東京大会出場が難しくなった。また、4選手についてはさらに詳細な資料が必要として判断を保留している。これらの選手の氏名や性別、国籍については明らかにされていない。IWBFのメーレンス会長は「再評価で影響を受けた選手に対しては、今後も競技を続けられるようにサポートしていく」としている。

IPCが求める再評価の期限は新型コロナウイルス感染拡大の影響で当初の5月29日から8月1日に変更されていた。

◆車いすバスケットボールのクラス分け 障がいの種類や程度で持ち点が定められている。最も重い1・0から最も軽い4・5まで0・5点刻みで8クラスで、コート上の5人の持ち点合計は14点以下でなければならない。1・0は腹筋や背筋などの体幹機能が効かず、座ったままでも体のバランスを取ることが難しい状態。4・5は片大腿(だいたい)切断や軽度の下肢障がいで体幹の両側への側屈運動が可能な状態。