車いすバスケットボール女子日本代表の会見が9日、オンラインで行われ、岩佐義明監督(62)は東京パラリンピックの代表12人を来年4月に決定する意向を明らかにした。

女子代表は東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで7日から1週間の強化合宿中。故障や新型コロナウイルス感染症対策でメンバーは絞られているが、約半年ぶりの全体練習には若手ハイポインター(障がいの軽い選手)の碓井琴音(22=北海道教育大)、山崎佳菜子(25=川崎市役所)らも加わっている。

岩佐監督は「アンダー(世代)からも代表に入ってくるし、強化指定選手の中で切磋琢磨(せっさたくま)しながら東京の代表を選考していく」と説明。今後合宿を重ねながら12月に21年度の強化指定選手16人を選考し、来年2月に開催予定の国際親善試合(大阪)を経て「3月中に16人から12人を選び、4月には決定したい」と明かした。藤井郁美主将(37=電通デジタル)は「海外勢との試合経験が積めなくて不安ですが、メダル獲得という目標へ自分たちが何をすべきかということでモチベーションを保っている」と心境を語った。

日本車いすバスケットボール連盟は前日8日、国際パラリンピック委員会の基準に即した障がいクラス分けの再審査で女子選手1人(氏名非公表)がパラリンピック出場要件を満たさなかったことを発表した。これについて岩佐監督は「世界の基準に対応し、与えられた選手でしっかり戦う」とし、藤井主将は「今まで一緒にやってきた選手と戦えなくなるのは残念」と語った。

女子代表は84年ニューヨーク・アイレスベリー大会、00年シドニー大会で銅メダルを獲得しているが、08年北京大会4位を最後にパラリンピック出場を逃してきた。東京大会は開催国枠で3大会ぶりの出場が決まっている。