男子49キロ級の西崎哲男(43=乃村工芸社)が138キロの日本新記録をマークした。

リオデジャネイロ・パラリンピック54キロ級代表の西崎は1回目に130キロを挙げて試技をスタートし、2回目は134キロに成功。最終3回目の136キロで、自らが持っていた135・5キロの日本記録を上回った。さらに記録に挑む特別試技で138キロまで重量を伸ばした。

女子79キロ級でも坂元智香(38=メディケアアライアンスあおぞら病院)が79キロの日本新記録。3回目に自身の記録を2キロ更新する77キロに成功して東京パラリンピックの最低出場標準記録もクリアし、特別試技で79キロを挙げた。

女子67キロ級の森崎可林(17=立命館守山高)は、自らが持つ日本記録の67キロに3回とも失敗して記録なしに終わった。

新型コロナウイルスの影響で今大会は今年2月の全日本選手権以来の国内国内公式戦になった。パラスポーツの室内競技ではコロナ禍の中で初の大会開催で、試技中も選手にマスク着用を義務づけ、車いすの消毒や会場の換気、無観客など厳重な感染防止策の中で実施された。

◆パラ・パワーリフティング 下肢に障がいを持つ選手が対象で、台上にあおむけになった状態でバーベルを押し上げて重量を競うベンチプレス競技。東京パラでは男女各10階級が行われる。最低出場標準記録をクリアし、国際パラリンピック委員会が指定する国際大会の成績が反映されるランキングで、来年6月までに上位8位以内に入れば出場権が得られる。