車いす陸上とチェアスキーの二刀流で夏冬パラリンピック出場にチャレンジする村岡桃佳(23=トヨタ自動車)が、欧州でのスキー合宿を切り上げて11月27日に帰国していたことが1日、分かった。

村岡は9月6日にパラ陸上日本選手権の100、400メートルに出場。10月末にサポートスタッフらと渡欧し、オーストリアでスキーのトレーニングに入っていた。途中で日本代表チームと合流して大会出場も予定していたが、欧州各国で新型コロナウイルスの感染が拡大。日本代表チームの遠征が中止となり、またオーストリアのロックダウン発令を受けて11月には練習拠点をイタリアに移すなど流動的にトレーニングを続けていた。しかし、海外に滞在するリスクを考慮し、予定を早めて帰国した。

村岡は18年ピョンチャン(平昌)パラのアルペンで金メダルを含む5つのメダルを獲得。18-19シーズンにはワールドカップ(W杯)総合優勝を飾っている。昨年から本格的に陸上に取り組み、車いすT54クラスの100メートルで東京パラ出場を争う世界ランキングで出場圏の6位につけている。来年の東京パラ、22年の北京パラ出場を目指して両競技に交互に取り組むことを決意し、2シーズンぶりにスキー競技復帰を目指していた。今後の陸上、スキーの大会参加などについてはコロナウイルスの影響もあり、未定という。