知的障がい者卓球の今年の日本チャンピオンが決まった。

女子決勝は山口美也(18=滋賀県障がい者卓球連盟)が櫨山七菜子(24=青葉クラブ)にフルゲームの3-2(7-11、9-11、12-10、11-6、11-8)で逆転勝ちし、初優勝を飾った。

ビッグサプライズだった。準々決勝でリオデジャネイロ・パラリンピック代表の伊藤槙紀を破った。さらに準決勝で川崎歩実、決勝で櫨山と、世界ランカーを3人続けて撃破した。櫨山戦は第3ゲームでマッチポイントを握られてからの大逆転だった。

右のカット主戦型。粘って粘って相手のミスを誘った。「伊藤さんには勝てないと思ってました。決勝? 2ゲーム取られて、コーチから足が動いてないと言われて、それで頑張りました。自分でもビックリです」。

これまで年代別大会の優勝経験こそあるが、目立った実績はない。国際大会出場もなく、世界ランキング外の存在だ。だから目標は「日本代表になって海外の試合に出てみたいです」。メディアのインタビューも初体験。1次リーグから6試合を勝ち上がり、初々しい女王が誕生した。