女子41キロ級で58キロの日本記録を持つ成毛美和(51=APRESIA Systems)が、1階級上の45キロ級に出場した。

最終3回目に東京パラリンピック出場標準記録(MQS)の60キロ、自己ベスト重量に挑んだが、バーベルを押し上げることができなかった。

「残念、不本意で、今すぐ帰りたい気持ちです。このような大会を開いていただいて、選手としてはひとつでも記録を伸ばしたい気持ちで臨みましたが…。緊張感を力に変えることができませんでした」

1回目に56キロを挙げてリズム乗るはずが、失敗。2回目に成功したものの、最後まで心の乱れは収まらなかった。41キロ級ではすでに57キロのMQSをクリアしているが、東京パラでは45キロ級も視野に入れていた、軌道修正を強いられそうだ。

「体重を落としすぎて集中できませんでした。今、60キロを挙げられないということですから、今後のことはコーチや連盟の方と相談したいと思います」

東京パラ出場のためには、今年6月までに代表権を争うパラランキングで8位以内に入らなければならない。41キロ級でも約30キロの重量の上積みが必要になる。

◆パラ・パワーリフティング 下肢障がい、低身長の選手が対象で、台上にあおむけになった状態でバーベルを押し上げて重量を競うベンチプレス競技。東京パラでは男女各10階級が行われる。MQSクリア、IPC指定国際大会出場、東京パラランキング8位以内の条件を満たした男女160人に加え、推薦選手20人の計180人が出場予定。