ゴールボール日本代表の市川喬一総監督(44)が6日、東京パラリンピック女子代表内定選手を見直し、メンバーを入れ替える可能性があることを明らかにした。

日本ゴールボール協会は昨年3月に男女6人ずつの内定選手を発表。その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京五輪・パラリンピックの1年延期が決定した。同協会は6月に内定選手の資格を維持して強化を進めることを決定したが、コンディションなどの理由で変更もあり得るとしていた。

この日、ジャパンパラ競技大会が開幕した千葉市の千葉ポートアリーナで会見した市川総監督は、2大会ぶりの金メダルに照準を合わせる女子代表の内定選手について「今でも内定は維持している。ただ、20年8月の大会へ向けて選んだメンバーで、その後(選手間の)パワーバランスは変化してきている。総合的なバランスを考慮して適正なメンバーを選ぶ」と語った。

市川総監督によるとパラ4大会連続出場中の小宮正江(45=アソウ・ヒューマニーセンター)、同3大会連続出場中の浦田理恵(43=総合メディカル)、高橋利恵子(22=筑波大大学院)の3人には、東京大会延期決定翌日に入れ替えもあることを通達済みという。一方、12年ロンドン・パラ金メダルメンバーの若杉遥(25=ALSOK)と欠端瑛子(27=セガサミーホールディングス)、天摩由貴(30=マイテック)の内定は現時点で維持する方針だ。

ジャパンパラ第1日の女子日本代表紅白戦にBチームのメンバーで出場し、勝利を挙げた浦田は「パラリンピックは世界一を取りにいく大会。チームの勝利のためにどれだけパフォーマンスを発揮できるかという気持ちで臨んでいる」と代表生き残りを誓った。

市川総監督は昨年10月から指揮を執るようになった男子代表内定選手についても「乱暴に入れ替えはできない」としながら「見直しはあります」と女子同様、変更の可能性にも言及した。男女とも7日までのジャパンパラと今後の強化合宿と通じて選手の再評価を進め、4月上旬までには代表メンバーを確定するという。

ゴールボールは視覚障がいを持つ選手が光をさえぎるゴーグルを着け、1チーム3人で鈴の入ったボールを投げ合い、防ぎ合って得点を争うパラリンピック独自の競技。

男子代表内定選手は以下の通り。

田口侑治(29=リーフラス)山口凌河(24=関彰商事)金子和也(20=特別支援学校塙保己一学園)宮食行次(25=サイバーエージェントウィル)信沢用秀(34=フコクしんらい生命保険)佐野優人(20=順大)