男子日本代表Aが実力通りに連勝を飾った。同Bに先制を許したものの、前半残り29秒に宮食行次(25=サイバーエージェントウィル)のゴールで同点。後半3分、7分にも宮食が得点を重ねると、その後も佐野優人(20=順大)が連続ゴールでダメ押しし、5-1で快勝した。6日の10-3に続く白星で東京パラリンピック代表内定者4人をそろえた底力を見せつけた。

「宮食もそうですが、佐野の攻守にわたる存在感も光りました。この大会でいい緊張感を味わえた。開催していただいて感謝しています」。チームの守備の要、センターの田口侑治主将(29=リーフラス)も両ウイングの活躍をたたえ、試合ができたことを素直に喜んだ。新型コロナウイルス禍で19年12月のアジアパシフィック選手権以来、1年2カ月ぶりの公式大会。海外勢の来日がかなわず、無観客で、代表同士の紅白戦の形になったが、試合の模様はライブ配信された。

2試合7ゴールの宮食は「(相手に)分かっていても取れないボールを磨いてきました。そんなボールじゃないと海外勢には通じませんから」とフィジカル強化で威力が増したスローに手応え十分。開催国枠で初出場の東京パラへ向けても「世界で日本が一番成長している。目標は金メダル。ダークホースとして頂点に駆け上がりたい」と力強かった。

◆ゴールボール 視覚障がいを持つ選手が光をさえぎるゴーグルを着け、1チーム3人で鈴の入ったボールを転がすように投げ合い、防ぎ合って得点を争うパラリンピック独自の競技。