陸上の東京パラリンピック・テスト大会が11日、国立競技場で行われた。

視覚障がいの走り幅跳びでは、会場アナウンスが選手の邪魔となって、運営面の課題が浮き彫りになった。

同種目は「コーラー」と呼ばれるガイド役が、手拍子や声で助走や踏み切りのタイミングを知らせる。聴力が頼りになるだけに、普段は会場が静かとなるが、この日は、音楽や場内アナウンスが鳴りやまなかった。女子視覚障がいT11を4メートル40で制した、東京パラリンピック代表高田千明(ほけんの窓口)は「本番でやられちゃうと大変」と困惑していた。

大会後に会見した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森泰夫大会運営局次長は「ご迷惑をおかけしたのであれば申し訳ない」と謝罪。会場内の音量は下げたものの、改めて事実関係を確認して改善を図るとした。本番と違って、1日で計42種目を詰め込んだことも原因になった。