東京パラリンピック代表に内定している男子5000メートル(視覚障がいT11)の唐沢剣也(26=群馬県社会福祉事業団)が15分9秒94の世界新記録を樹立して優勝した。従来の記録は04年ヘンリー・ワニオイケ(ケニア)の15分11秒07で、それを17年ぶりに塗り替えた。

東京パラリンピックまで残り100日での大記録で、「他の選手にプレッシャーを与えられるのは大きい」。残り約1000メートルでスパートし、同じく代表の和田伸也(43=長瀬産業)を引き離した。苦手だった「中盤の走り」を冬に強化してきた成果を示した。19年世界選手権では銅メダルを獲得。初となるパラリンピックの大舞台に向けても「本番はタイムでなく順位を目指すが、力が付いてきているなと思った」と手応えを得る結果となった。