パラリンピックのトライアスロン男子PTS4(運動機能障害)銀メダリストの宇田秀生(34=NTT東日本・NTT西日本)が7日、多忙な日々が続く喜びと困惑を明かした。宇田はこの日、文科省を訪れて萩生田光一大臣に大会結果を報告した後「まだ(銀メダル獲得の)実感は湧かないんです。ただ、いろいろあって忙しい」と話した。

先月28日にメダルを獲得した後、滋賀の自宅に戻れたのは3日間だけ。妻亜紀さんの手料理を食べ、2人の息子と遊び、再び東京に戻ってメディア出演などやあいさつ回りが続いている。ゆっくりする時間はないが、ゆっくりする気もない。この日も、朝10キロのランニングも欠かさなかった。

本来なら海外遠征の続く時期だが、パラ競技は新型コロナへの強い感染症対策が必要なためシリーズ戦再開のめどは立っていない。今後のレース予定はないものの、普段通りの練習は続けるという。家族旅行にも行きたいが「今の(新型コロナの)状況では無理なので、残念です」と話した。

日本障がい者スポーツ協会(JPSA)からの銀メダル報償金は200万円、これとは別に日本トライアスロン連合(JTU)からの報償金も8日の理事会で正式に決まる。「本当ですか。うれしいな。妻に花でも買って帰ります」と、笑顔で話していた。