100メートル、200メートル、400メートルの3種目で日本記録を持つ短距離界の女王、辻沙絵(21=日体大)が、最も得意とする400メートルで銅メダルを獲得した。

 隣のレーンの南アフリカ選手がスタートから飛び出したが、無理せずに自分のペースを守り、残り100メートルで4番目から3番目に順位を上げてそのままゴールした。

 ハンドボールから陸上に転向してまだ1年半ほど。初出場のパラリンピックで快挙を成し遂げた。試合後は涙を流しながら「スタートはここで焦ったら負けてしまうと思って冷静に走ることを心がけた。ずっとメダルを目標にやってきたのでうれしい。たくさんのものを犠牲にして、辛い練習を乗り越えてつかんだのでうれしい。パラリンピックはすごく輝いている場所でした」と話した。