<ピョンチャン五輪:フィギュアスケート>◇11日◇団体女子ショートプログラム

 宮原さんは落ち着いて冷静にプログラムを展開していると感じました。勢いもありましたね。韓国入り後の練習を見ていると、頑張らなきゃという気持ちが前面に出過ぎているかなと感じることがありましたが、この日は気負いが前に出過ぎずに安定した滑りでした。五輪(オリンピック)の日々を過ごすうちに、徐々に落ち着いていけたのだと思います。

 連続3回転ジャンプの回転不足は驚きました。セカンドは…? と感じたのですが、確実に回っていたように見えました。本人にもその感覚があったと思います。厳しいジャッジですね。確実に不足なく着氷する練習は十二分にしてきたと聞いています。

 個人戦に向けて気にしすぎると、他にも影響が出てくることも。1度日本に帰って調整するので、気持ちを切り替えて調整してもらいたいです。落ち着いた環境で再度確認作業をし、個人戦を迎えることが大切になります。

 メドベージェワ選手はジャンプの完成度もさることながら、演者としても1人別世界で試合をしている感じでした。復帰戦となった1月の欧州選手権以降、かなり濃い練習をしてきたことがうかがえます。ジャッジへのインパクトも十分、個人戦は彼女を中心に展開していくでしょう。(88年カルガリー五輪代表)