フィギュアスケート女子の坂本花織(17=シスメックス)が9日、江陵アイスアリーナの練習用リンクで行われた公式練習を欠席した。12日の団体女子フリーで出番が見込まれているが、この日に日本オリンピック委員会(JOC)が発表した練習予定表には今日10日にも名前がなかった。小林芳子監督は「休養」としながらも「確かにちょっと疲れています」と説明。体調不良などの可能性も浮上した。

 男子やペアの活躍を力いっぱい応援する団体のチームシートに、坂本の姿が見えなかった。この日の出番がない女子の宮原や、アイスダンスの村元、リードらは集結。だが、一番声を張り上げているであろう、最年少の元気印がいない。小林監督はペアの演技終了後、4日に現地入りしている坂本について「休養しています」としながらも「確かにちょっと疲れてはいます」と体調不良など異変が起きている空気を漂わせた。

 この日は午前8時25分から本番会場の地下にある練習用リンクで、日本女子の公式練習が割り当てられていた。前日午後に続き、宮原はSPの曲をかけての通し練習などで汗を流した。だが、前日8日は午前練習のみだった坂本が欠席。JOCがこの日発表した練習予定表には、今日10日の女子の枠にも宮原しか名前が記されていなかった。

 仮に体調不良などであれば、本人だけでなく日本にとっても大きな打撃だ。女子の代表は2人で、表彰台を狙う団体は明日11日のSPを宮原、12日のフリーを坂本が担うことが有力視されていた。坂本が離脱となれば、宮原が両方を滑ることが予想される。その可能性を問われた同監督は「いや、それはもう…」と言葉を濁した。宮原の負担が大きくなれば21日からの個人戦に影響が及ぶことも考えられる。

 今季シニアデビューの坂本は昨年11月のGPスケートアメリカから3戦連続の210点超えを果たすなど、急成長を果たしている。7日の練習後には「だいぶ(五輪独特の緊張感でなく)普通の試合の感じがしてきた」と意気込んでいただけに、一刻も早く元気な姿を見せてほしいところだ。