ノルディックスキー複合のエース、渡部暁斗(29=北野建設)が11日、金メダルへの初飛びを行った。強風の中、ノーマルヒル(ヒルサイズ=HS109メートル)で行われ、1回目は92・5メートルで19位だったが、2回目は105・5メートルで4位タイとまずまず。練習は強風の影響で約1時間半遅れて始まり3回の予定が2回で打ち切りとなった。

 「風が吹いても上位は変わらなかった。僕も自分のジャンプをすればいける。風のことを言ったら運次第みたいで嫌ですからね」。平昌(ピョンチャン)独特の気まぐれな風も、王者の心を揺るがすまでには及ばなかった。直近のW杯で5戦4勝と個人総合首位に立ち、王者として初めて挑む五輪。目指す大目標に向け、態勢を整えつつある。個人ノーマルヒルは14日に行われる。