ノルディックスキー複合個人ノーマルヒル(NH)で2大会連続の銀メダルに輝いた渡部暁斗(29=北野建設)が17日、ラージヒル(ヒルサイズ=HS142メートル)で初めての飛躍練習を行った。3回飛んで最高は2回目の132メートルで、得点は2位。20日の個人ラージヒルでの金メダル獲得には前半飛躍の出来が鍵だけに「まだいいジャンプができていない」と内容に納得していなかった。

 飛び出しでやや前にいき過ぎ、助走路の滑りも重心の位置が少し高かったそうで「細かい修正点がたくさんある」と反省した。それでも今季好調の飛躍には自信を持っているだけに「もっといいジャンプができそう」と手応えも口にした。

 厄介なのは不安定な風だ。NHでも結果に影響したが、台が大きくなり「ノーマルヒル以上に目に見えない部分が多い。より難しい」と警戒する。ただ、自然条件を制御することは不可能。目標の頂点へ再スタートした日本のエースは「自分のジャンプに集中することぐらいしか、できることはない」と冷静だった。