高梨沙羅(21=クラレ)が銅メダルを獲得した。1回目で103・5メートルを飛び120・3点をマーク。全体3位で臨んだ2回目のジャンプは103・5メートルを飛び、合計243・8点をマークした。

 メダルが確実視されながら4位にとどまったソチから4年。自己最長となる11戦連続未勝利の長いトンネルに突入したままたどりついたリベンジの舞台だった。それでも決して下を向くことなく悪夢を振り払った。

 伊藤有希(23=土屋ホーム)は合計203・9点で9位、岩渕香里(24=北野建設)は合計188・3点で12位、勢藤優花(20=北海道ハイテクAC)は合計172・0点で17位だった。

 

 ▽高梨沙羅の話 最後の最後にこん身の、ここにきて一番いいジャンプが飛べました。何より日本のチームのみんなが下で待っててくれたのがすごくうれしくて。結果的には金メダルを取ることはできなかったけど、すごく自分の中でも記憶に残る、競技人生につながる、糧になる貴重な経験をさせていただいたと思います。(2回目のジャンプ後)正直、最後にいいジャンプが出たのでホッとして、気が緩んで(笑顔が出て)しまいました。(チームメートから)「お疲れさま、すごいね」って抱き寄せてもらったとき、すごくホッとして。涙が止まらなくて、日本チーム(の一員)としてこの場にこれてよかったと思いました。ソチオリンピックからの4年間ずっと悔しい思いを持ってやってきたつもりですけど、自分は金メダルを取る器ではないということがわかりました。やはりまだまだ競技者としてもっと勉強しないといけない部分もたくさんある。周りの先輩から学んでもっと成長していきたい。

 

 ▽伊藤有希の話  この4年間たくさんの人に支えられてきたので、喜ぶ顔がみたくてジャンプしたけど出来なくて残念…。(高梨は銅メダル)おめでとうと。沙羅ちゃんがメダル取れたし日本チームで戦った試合だった。4年前、沙羅ちゃんも(メダル取れず)すごく苦しい思いをして、すごしてきた。(自身の9位に)メダルを取れなかったと思うと4年前より悔しい。

 ▽岩渕香里の話 結果を見ればW杯と似た順番になった。終わってしまって悔しい。W杯や世界選手権と(五輪は)違って、いろんな人が見てくれるので、笑顔で終われて良かった。たくさんの人にお世話になって、ここに来た。その気持ちを込めたジャンプをしたかった。自分としてはイマイチだったけど(思いが)伝わったらいいと思う。

 

 ▽勢藤優花の話 ここ(会場)に来てから1本目、2本目といいジャンプができた。楽しくできたので良かった。部屋とかバス移動中は緊張したけど、飛ぶときは集中できた。4年前はオリンピックに出場できると思っていなかったけど、あらためて出場できて良かった。4年間の経験を生かせて良かった。次のオリンピックに向けてトレーニングを頑張りたい。