勢いのまま、2個目のメダルを取りに行く。高木美帆(23=日体大助手)は、金メダルにわずか0秒20及ばず悔しさを表した前日のレースから一夜明け、午後2時から1000メートルへの最終調整を行った。スピードを意識したメニューなどで動きを確認。リンクを後にすると、その後は宿舎で静養した。午後7時からのメダルセレモニーでも表情は引き締まったままで、「いろんな思いをかみしめるのは五輪が全部終わってから」と集中を保った。

 5位に終わった3000メートルはオランダ勢に表彰台を独占され、得意の1500メートルでもブスト(オランダ)に金メダルを奪われた。「勝てないとは思わない」とオランダ勢へのリベンジを誓う一方、金メダルを目指し、小平との日本人対決にも真っ向から挑む。

 昨年12月、同走したレースで世界記録を出され、「モチベーションを上げる要素としては十分すぎる」と1000メートルで戦う闘志が燃え上がった。今季のW杯でも2位に3度入るなど、実績は十分。スピードスケートで岡崎朋美以来20年ぶりに誕生した日本女子の個人メダリストは「もっと良いレースがしたい」と貪欲に頂点を目指す。