小田卓朗(25=開発計画研究所)が1分8秒56で1500メートルに続く5位となり、2種目での入賞を果たした。同種目での入賞は銅メダルを獲得した98年長野オリンピック(五輪)の清水宏保以来、20年ぶり。長谷川翼(24=日本電産サンキョー)は1分9秒83で20位、500メートル5位の山中大地(27=電算)は1分10秒02で24位だった。

 長年目標としてきた人との夢舞台での“共演”。それがパワーを生んだ。小田の同走は五輪金メダルを2個持つシャニー・デービス(米国)。16年12月3日のワールドカップ(W杯)アスタナ大会男子1000メートルで自身初の表彰台に上がったときも同走だった。勝って自信が芽生えた瞬間を思い出しながら最初の200メートルを16秒60と攻めると、後は身体が動くままに滑り、5位でフィニッシュした。

 「絶対負けないという気持ちで臨めた。内容は満足」。男子1500メートルでも5位だった小田は、2種目で上位入賞と気を吐いた。

 北海道浦河町生まれ。早大時代は「スピードスケートW杯遠征中の食事、身体組成及びパフォーマンス」の題目で卒論発表。1500メートルから10日後のレースで調子を維持できたのは、研究の成果でもあった。

 世界から水をあけられていた男子中距離で2種目5位入賞は価値がある。「4年後は表彰台に立っているつもり」と、前を見据えた。