五輪重量挙げに出場した南太平洋の島国キリバスのカトアタウ選手(32)が試技後に見せたコミカルなダンスがインターネット上で話題を呼んでいる。ロイター通信によると、同選手は踊る理由を、気候変動に脅かされるキリバスを知ってもらうためだと話した。

 キリバスは人口約11万人の小国。国土が海抜4メートル以下で、海面上昇により将来水没する可能性が指摘されている。カトアタウ選手は15日、男子105キロ級に出場。突き出た腹で軽やかに踊る様子が評判となった。

 島には練習施設がなく、競技を始めた少年時代は浜辺で練習した。その後ニューカレドニアに移り、コーチを付けてトレーニングを積んできた。リオ五輪にキリバスから出場したのは3人だけ。カトアタウ選手は開会式で旗手を務めた。