第31回夏季オリンピック・リオデジャネイロ大会は21日、リオデジャネイロ市のマラカナン競技場で閉会式が行われ、17日間の熱戦が閉幕した。

 次回2020年大会は56年ぶり2度目となる東京での開催。式典では五輪旗がリオ市のエドゥアルド・パエス市長から国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長を経て、東京都の小池百合子知事に手渡された後、アトラクションで世界にアピールした。会場に日の丸が浮かび、「ありがとう」のメッセージが描かれた。安倍晋三首相が人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮(ふん)して、サプライズ登場する一幕があった。

 南米初開催のスポーツの祭典で、日本選手団は金メダル数で3大会ぶりに2桁となる12個を獲得。メダル総数も史上最多の41個となった。閉会式の旗手は開会式に続き、陸上十種競技の右代啓祐(30)=スズキ浜松AC。雨が降る中、レスリング女子53キロ級銀メダルで主将の吉田沙保里(33)や陸上男子400メートルリレーで2位に入った桐生祥秀(20)=東洋大=ら選手たちはリズミカルな音楽に迎え入れられ、競技場を歩いた。バッハ会長が閉会を宣言し、聖火が消される。

 28競技の306種目が行われ、新採用のラグビー7人制の男子でフィジーが同国初の金メダルを手にするなど、五輪の世界的広がりに寄与した。ブラジル国内では多大な財政支出に反対デモが多発した一方、サッカー男子やバレーボール男子で金メダルを獲得し、地元に熱気が広がった。