南米初開催となるリオデジャネイロ五輪が5日午後8時(日本時間6日午前8時)からマラカナン競技場で開会式を行い、4年に1度の祭典が開幕した。

 セレモニーはブラジル国旗を掲揚後、幻想的な緑のライトが会場を照らし、ブラジルの歴史をたどるパフォーマンスが始まった。日系移民を表すグループも登場。

 アントニオ・カルロス・ジョビンの孫が歌う「イパネマの娘」に乗って収入世界一モデルのジゼル・ブンチェンが登場。会場が一気に盛り上がった。

 ブラジルの格闘技カポエイラをモチーフとしたダンスに続き、客席を巻き込んで陽気な大合唱が続いた。

 8時50分、選手の入場行進がスタート。ポルトガル語の表記順で、日本は104番目に登場。ドイツの旗手は卓球のボル。

 カンボジア選手団には日本から国籍変更した男子マラソン代表の猫ひろしの姿も。

 スペインの旗手はテニスのナダル。米国選手団548人の旗手は競泳のフェルプス。18個の金メダルを持つ「水の怪物」は今回が最後の五輪とされる。フランスの入場にはオランド大統領が拍手。柔道の絶対王者リネールの姿も。英国の旗手は2連覇を狙うテニスのマリー。

 ジャマイカに続いて日本選手団が入場。旗手は陸上10種競技の右代啓祐。卓球の福原愛、伊藤美誠やバスケットボール代表らが日の丸とブラジル国旗を手に笑顔で行進した。待機場所では猫ひろしも合流して記念撮影。

 最後のブラジルの入場に会場は大歓声。国旗を背に踊りながら歩く選手も。すべての参加国・地域が入場したアリーナでは大きな緑の五輪マークが作られた。

 IOCのバッハ会長があいさつ。オリンピック名誉賞がケニアの陸上金メダリスト、キプチョゲ・ケイノ氏に贈られた。

 11時26分、ブラジルのテメル大統領代行が、リオ五輪の開会を宣言した。

 ジルベルト・ジルらが歌うボサノバとともに、色とりどりの衣装のサンバチームが入場。激しい踊りを披露してカーニバルの雰囲気に包まれた。シンクロの井村雅代コーチもここでは満面の笑み。

 11時45分、ゲートからテニス元世界ランク1位のグスタボ・クエルテン氏が聖火を手に入場した。バスケットボール女子メダリストのマルターレ氏に渡すと、最後はアテネ五輪男子マラソン銅メダリストのバンデルレイ・デリマ氏(46)が点火した。リマ氏はトップを走っていたレース途中に観客に妨害されたことで有名。ペレ氏が健康上の問題で断念したと伝えられる聖火最終走者は、悲劇のランナーだった。