札幌市の秋元克広市長(64)は25日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの1年程度の延期が決まったことを受けて、札幌市役所で報道陣の取材に応じた。

秋元市長は「東京2020大会の成功に向けて多くの方々のご協力をいただいて準備をしてきた。とりわけマラソン、競歩に関しては決定から開催までの時間がない中で準備を進めてきた状況。当初の予定通り開催されないのは残念だ」と話した上で「世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大している状況下を考えると1年程度の延期はやむを得ない。妥当な判断だという風に思っている」と理解を示した。

札幌で開催予定のマラソン、競歩について、大会組織委の森喜朗会長が変更はないと話したことについての受け止めを問われた秋元市長は「予定された競技を大枠を変えずにということでご発言があった。その旨については中止ではなく延期という面でこれからもしっかり準備をしていきたい」と話した。

また招致を目指している30年冬季五輪に向けて活動への影響については「これまでも東京2020大会を成功させることで2030年の招致活動につなげていきたいという思いでいた」と札幌市としての姿勢を強調した。IOCとの協議はできていないと前置きをした上で「2030年の冬季五輪開催についての招致スケジュールも変わってくる。全体としてオリンピック関連は1年ずれるという風に思っていた方がいいのかなと現時点では考えている」と認識を明かした。