さすがの一打だった。念願の“侍入り”が決まった日本ハム近藤健介外野手(27)が3回、先制の中前適時打を放ち、先発のルーキー右腕を援護した。フルカウントからの6球目。「イメージになかった」という内角低めを、反応で打った。今季は開幕から不振に苦しんだが、先制打は「いい時の感覚に近いものがあった」と納得顔。それでも「長続きしないことが多いので、再現性を求めていきたい」と、課題を口にした。

この日、東京オリンピック(五輪)の侍ジャパンメンバーが正式決定。「この成績だったので、どうなのかな~と思っていましたけど」と落選の不安もあっただけに「光栄なこと。一生に1度あるかないか」と、大感激だ。東京五輪の舞台は、高校時代の思い出が詰まった横浜スタジアムで「慣れ親しんだというか、そういう場所でもあるので楽しみ」と、これ以上ない縁を感じている。

チームからは唯一の代表入り。「自分の持ち味でもある四球で塁に出たり、そういうところでも貢献できるようにしたい。(五輪本番までの)1カ月でしっかり調子を上げて、選んで良かったと思われるような成績で大会に向かえたら。チームで金メダルを取れるように頑張ります」。真夏のビッグイベントへ、気を引き締めた。【中島宙恵】

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