侍ジャパンは今日19日から仙台で東京五輪前の強化合宿を開始する。開幕戦となる7月28日の1次リーグ・ドミニカ共和国戦(福島・あづま球場)は目前に迫ってきた。

悲願の金メダル獲得へ、稲葉篤紀監督(48)がインタビューに答えた。一問一答は以下の通り。

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-五輪も近づき、代表選手が決まった各国の印象は

NPBでやっている選手が入り、日本の情報は流れるので、丸裸にされるのかなという感じです。米国やメキシコは投手12人を入れ、ある程度、1イニングずつ代えてくる戦いをしてくるのではないかと予想している。どんどん代えられるとそう簡単に点数は取れない。こちら側も先に点をなるべく与えないようにという考え方をしていかないといけない。

-ライバルの韓国代表は

まずは金卿文監督が、北京で金メダルを取られた監督なので、経験がある。選手は梁義智捕手(34)と北京五輪メンバーの姜■鎬捕手(35)。ベテラン捕手2人がチームを引っ張っていくのかなと。経験も豊富ですし、配球面も含めて警戒していかないといけない。どのチームも警戒するが、韓国とは非常にいい試合になっていくと思うし、韓国を倒していかないと金メダルはないのかなと感じる。

-中川、菅野の辞退で投手を入れ替えたが、当初よりも中継ぎ専門職が減った

皓太(中川)がいなくなって単純に中継ぎを埋めればいいという考えではない。全体のバランスを見ながら、菅野も辞退になったのでどういう選手が必要かを考えた。千賀も伊藤も中継ぎ経験があるし、最初から自分のボールをしっかり投げられる意味では先発もリリーフも両方いける。

-千賀が1軍復帰戦で10失点。不安は

156キロ出ていたし、ケガした箇所も含め、気にしている様子も全くなかった。抑えることが大事だけど、それよりもしっかり投げられて、力のある投手なので、打たれれば修正点も分かっているでしょう。五輪までの試合はもう少し時間があるので修正してくれると信じている。

-抑えは決めない方針だが、大会に入ってからも日替わりなのか、大会を通じて見つけられればなのか

まずは決めずにというところは変わらないが、ある程度プランを持って行かないといけない。状態を見ながら7、8、9の3イニングを考え、最後に抑えが決まっていくと思う。プレミア12もだったが、やっていく中で決まっていくので、大会が始まって形になっていけばいい。

-所属チームで抑えの栗林、平良、過去に実績のある山崎もいるが、候補に千賀、山本が入る可能性は

抑えは誰にでも出来るポジションではない。2人の名前(千賀、山本)のプランはあまり考えてない。もちろん決勝になれば無理はさせない程度に総動員になるが、なるべくそういう形を取らないような状態に持っていきたい。

-プレミア12は4番以外は固定しなかったが、今回も臨機応変に戦うことが大事

そう感じている。プレミア12は4番を誠也(鈴木)に任せたが、今は4番を打っている選手が3番や2番とチームでいろいろな打順を打っている。あまり今回は4番を固定せずに、どうやったら打線になっていくかを考える。

-鈴木誠は最近復調しているが、4番の本命候補に変わりないか

誠也は1試合の中での修正が出来ているし、徐々に打球が上がってきている。メンバーを選んだのが約2カ月前で調子を見極めるのは正直すごく難しい。数字的には物足りないとは思うが、自分でいろいろなことに取り組みながらやってきた。状態も上がり、勝負強さもあり、信頼は全然変わりない。

-捕手は正捕手を据えるのか、プレミア12のように投手の相性を見て代えるか

あまり固定せずに投手の相性を含めて考えていきたい。

-北京五輪と違い、今回は自国開催で地の利になるポイントは

本当であればファンの方たちに球場に来て頂いて、応援をして頂いて背中を押してくれるという意味ではありがたいと感じているが、無観客になった。でも移動や食事、言葉が通じる。そういうストレスはない。ただ1つ、バブルなので外出は一切出来ない。正直、コンビニにも行けないとか、ホテルから全く出られないので、どうやってホテルの中の生活を上手にしていくか考えていかないといけない。

-合宿は重要だが、今回はどういう期間にしたいか

グラウンド上でしか選手となかなかコミュニケーションができない。チームの決め事や、けん制のタイミング、そういうことをしっかりとやっていく。サインも含めて本番までにしっかりとジャパンモードにする時間にしたい。

※■は王ヘンに民