忘れられない誕生日になった。巨人原辰徳監督は63歳の誕生日を迎えた22日、東京五輪の東京14日目の聖火リレー走者を務めた。

当初は東京・目黒区内を走る予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言中ということで、港区立芝公園でのトーチキスのセレモニーに変更となった。

原監督は壇上で聖火をつないだ次走者が投球フォームをとると、トーチをバットに見立ててスイングのパフォーマンスを披露。「(聖火を)つなげてきてもらって、そしてまた明日から開幕できるというね。自分も少し役割を果たすことができた、参加することができたというのは、大変ありがたいことだし、光栄なことだと思いました。あれ(スイング)は後ろの方と『私がピッチャーやります』『じゃあ私が打ちます』と」と笑顔で振り返った。

誕生日に五輪の聖火をつなぐという大役を担った。「たまたまなんでしょうけど、私の中ではね、非常に記念になる1日になりましたね」と感謝。「日の丸を背負って、最高の、もうこの上ない、東京オリンピックという舞台でベストを尽くして、ベストの記録を出し、どうか、金メダルをたくさん取れるように、日本国民として、尊敬と、羨望(せんぼう)のまなざしで声援をたくさん送ります。選手の皆さん、そしてスタッフの皆さんもですね、頑張ってください」と、五輪に参加する日本選手らには敬意とエールを送った。

いち野球人として、もちろん、侍ジャパンには特に熱が入る。「我々野球人として、特別な世界がどうしてもありますね。何とか全員の力を結集して、金メダルを目指してもらいたいと思います。『金メダルまで届け』」と、再度スイングのポーズで熱い思いを届けた。

◆22日の聖火リレー 東京都14日目。目黒、渋谷、港区の公道を走る予定だったランナーが芝公園でトーチキスの点火イベントで登場した。スターターは巨人軍原辰徳監督(63)、EXILEの松本利夫(46)、MAKIDAI(45)らがトーチを握った。

最終日の23日午前には都庁・都民広場でリレーの到着式が行われる。その後、聖火は国立競技場へ運ばれ、午後8時から始まる開会式で最終点火者が聖火台に炎をともす。