初戦でオーストラリアを8-1の5回コールドで下し白星発進した日本が第2戦でメキシコと対戦。終盤に追いつかれ2-2でタイブレークにもつれる競り合いとなったが、8回1死三塁から渥美万奈 (32= トヨタ自動車)の内野安打で3-2で日本がサヨナラ勝ちし2連勝とした。メキシコは2連敗。

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どっしり打者に任せたメキシコと、動いた日本。無死2塁から始まる8回のタイブレーク。ともにランナーを三塁に進めた攻防では、それが勝負を分けた。

表のメキシコは2番ランヘルからの攻撃。走者を進めるため、ボテボテの打球をサード前に転がした。それが内野安打となり、ランヘルも二塁を陥れる好走塁。無死二、三塁。この上ない形で頼れるクリーンナップに回った。ただ、打力に懸け、シンプルに「打て」を貫いた。結果は三振、三振、四球、三振。大きな意味ある2点も狙った策だったが、無得点に終わった。

1点でいい日本は小技で攻めた。先頭の8番我妻はバントでは送れずに2ストライクに追い込まれたが、セカンドゴロを転がし、山田を三塁へ進めた。そして勝負が決まる9番渥美。1ストライクからの2球目。山田は投球後にスタートを切り、渥美は空振りしないようバットを止めるような軽打でショート前へ転がした。打球は正面も、スタートしているから、本塁は楽々セーフ。プロ野球ではあまりないランナー三塁からのヒットエンドランが見事に決まった。配球も考慮し、ゴロになりやすい球が来る可能性が高いとも読んでいた。渥美は「サインを使った攻撃をできるのが私の真骨頂。良さを出せた」と喜んだ。【上田悠太】

◆日本の1次リーグ展望 6チーム中、上位2チームが決勝へ進出する。そのため目標とする金メダル獲得には、1次リーグは全勝、もしくは1敗までしか許されない。2敗となると他チームの結果待ちとなる。そのため最終戦で対戦する最大のライバル米国との対戦までは、全勝をキープすることが大前提となってくる。世界ランキングでは米国が1位、日本は2位。25日の第4戦で対戦する同3位のカナダ戦が、金メダルへの1つのポイントとなりそうだ。