侍ジャパンの主砲が腹をくくった。4番筆頭候補の鈴木誠也外野手(26)が27日、福島・あづま球場での公式練習に臨んだ。

グラウンドでの守備練習、雨天のため打撃練習は室内ブルペンで敢行した。直前の強化試合、楽天戦、巨人戦はともに4番に座った。8打数1安打、3三振と本来の打撃とはほど遠い。「バッティングの状態はもうクソですね」と包み隠さずに言い放ったが「オリンピックとかは1本出たら結構変わると思うんで、今あんまり状態を気にしなくていいかな。(それよりも打席の中での)雰囲気だったりを楽しみたいなと思います」と前向きな姿勢を強調した。

日本球界を代表して夢舞台に立つ。その姿は球界、スポーツ界の未来へとつながる。「野球人口も減っているので、こういう機会に。いろんなスポーツやっていますけど、今オリンピックで何か1つでもやってもらえるように、良いプレーができるように頑張りたいなと思います」と大きな使命を背負う。

不振を脱却できぬまま迎える本番にもひるむことはない。「勝たないといけないというか、日本でやるというのもあるんですけどいろんな競技もやっていますし、日本の選手たちが金メダルをとっている姿とか見るとやっぱりとらないといけないのかなとか思ったりするんですけど。どっちに転ぶか分からないので、それより楽しみたいなと思います」。勝てば、楽しい。主砲が野球を楽しめば、おのずとチームは勝利が近づく。【為田聡史】