ソフトボール日本代表が米国代表を下し、前回実施された2008年の北京オリンピック（五輪）に続く金メダルを獲得した。

前回も勝利投手で、13年越しの先発マウンドに戻ってきたエース上野由岐子（39＝ビックカメラ高崎）が計6回無失点で2連覇に貢献した。

2大会連続の金メダル確定直後の、上野の一問一答は以下の通り。

－どのような気持ちか

いや、もう感無量です。

－最後の瞬間、マウンドでは

やっぱり途中、リリーフで投げてくれた後藤（希友）が、もう顔面蒼白で（笑い）。いっぱいいっぱいで投げてくれたのを見て、もう逆に自分がやってやるんだって気持ちに、逆に奮い立たせてもらったし、そのおかげで最後、気持ち強く投げられることができて、最終的に皆さんの期待に応えることができて、本当に良かったなと思います。

－重圧がかかるマウンド。どんな思いで

自分が背負っているものだと思ってたし、13年間いろいろな思いをして、ここまでこられたと思うので。そういった意味では、投げられなくなるまで絶対に投げてやるって、そういう思いで先発マウンドに立ちました。

－つかんだ13年ぶりの金メダル。重みは違うか

そうですね。前回の金メダルと違って、やっぱり地元開催でプレッシャーも大きかったですし、やっぱり近くでずっと（宇津木）麗華監督の姿を見ていて、もう日に日に、何かプレッシャーに押しつぶされちゃうんじゃないか、っていうぐらいの姿を見てたので、やっぱり少しでも力になりたいって思っていたし、最後こうやって恩返しできて本当に良かったなって思ってます。

－今後の日本ソフトボール界につながる金メダルになるか

そうですね。13年という年月をへて、最後、やっぱり諦めなければ夢はかなうってことを、たくさんの人に伝えられたと思うので。これから、またソフトボール競技は次回からなくなってしまいますけど、諦めることなく、しっかり前へ進んでいったいいなと思います。

 

◆上野由岐子（うえの・ゆきこ）1982年（昭57）7月22日、福岡市生まれ。小3でソフトボールを始める。柏原中、九州女高（現福岡大若葉高）を経て01年にルネサス高崎（現ビックカメラ高崎）に入社。日本代表のエースとして04年アテネ五輪で銅メダルを獲得。1次リーグの中国戦では完全試合を達成。08年北京五輪では準決勝以降、3試合を1人で投げ抜き、金メダル獲得に貢献した。世界選手権では12、14年で金メダル、06、10、16、18年で銀メダルを獲得。174センチ、72キロ。