侍ジャパン甲斐拓哉捕手(28)が、9回に決めた同点セーフティースクイズを振り返った。

甲斐 そうですね。まあ…フゥ~しっかりとね、やるべきことができたというところは。うん。しっかりと1点取れたというところはよかったです。

状況は村上宗隆内野手(21)の右前適時打で1点差に迫った直後の1死一、三塁。三塁走者には源田壮亮内野手(28)が送られ、甲斐は打席へ向かった。初球は打つ構えからバント姿勢となり空振り。三塁走者の源田はスタートを切らなかった。そして、2球目。再び甲斐は打つ構えからバントの姿勢をし、今度は一塁線へ打球を転がした。

甲斐 もう「頼む」としか思っていないです。「頼む。セーフになってくれ」という気持ちでした。

源田も好スタートから本塁へ生還。甲斐の祈りは届き、同点のセーフティースクイズは成功した。

稲葉監督は試合後の公式会見で、9回の甲斐の打席について「タイブレークも想定しながら、まずはどうしても1点を追いつきたいということで源田選手を代走に送りました。(甲斐)拓哉のところも、スクイズか偽装スクイズか。あそこはどうしても同点に追いつきたかったので、(初球は)偽装スクイズというサインでやってもらいました」と振り返った。

源田(9回に代走で出場し、甲斐のセーフティースクイズで生還)「足の準備は切らずにやっといてくれと言われたんで、ずっと準備はしていた。一塁側に転がったのはわかったんで、もう、あとは突っ込むだけと思って、いきました。(セーフの瞬間は)すごいベンチも盛り上がって、声も聞こえましたし、うれしかったですね」