練習試合とはいえ、世界の強豪から勝利をもぎとった。世界ランキング42位の日本が、同7位フランスに81-75で競り勝った。八村塁(23=ウィザーズ)は約29分間のプレーで両チーム最多19得点を挙げ、勝利に貢献した。

日本は前半を46-30と16点リードで折り返した。“本気モード”に入ったフランスに後半追い上げられ、第3クオーター(Q)を終えて61-58のわずか3点リードに。第4Q終盤に一度は同点とされたが、直後に馬場雄大(ユナイテッド)がスチールからのシュートをたたきこみ、再び流れを引き寄せた。

八村は試合直後のインタビューで、「僕もチームも気合いが入っていた。前半はいい感じで行っていたが、後半リズム崩れてしまい、チームメートがやってくれてこうして勝利できた」と振り返った。

八村は試合開始直後にジャンプシュートでこの日のチーム初得点をマーク。さらにドリブルで自らボールを運び、ゴール下でフェイクを入れて相手のファウルを誘いつつシュートを決めるなど、当たり負けしない強さも発揮。終盤の大事な場面でも貴重なフリースローを決めた。

フランスは19年世界選手権3位。216センチのゴベール(ジャズ)らNBA選手5人を擁した。過去の対戦成績は2戦2敗。直近は16年6月に対戦し、74-91と完敗していた。そんな強豪に対して、渡辺雄太(26=ラプターズ)、馬場雄大(25=ユナイテッド)の海外組も含めて12人が勢ぞろいした日本は16日ベルギー(同37位)に続いて連勝。最高の形で強化試合を終え、いよいよ五輪本番に臨む。

◆2016年6月28日フランス戦VTR リオデジャネイロ五輪世界最終予選(セルビア)直前に、フランスで組まれた練習試合。パーカーやディアウらNBAプレーヤーを擁する世界ランキング5位の相手に対し、一時30点差をつけられる展開に。主将の田臥が鋭いパスを繰り出し、じわじわと差を詰めにかかった日本だが、力の差は歴然としており、74-91で敗れた。

◆バスケットボール男子フランス代表 欧州の強豪。五輪には過去9度出場。48年ロンドンと00年シドニーで銀メダル獲得。W杯では14、19年に銅メダル。ユニホームは青。愛称はサッカーの同国代表と同じ「レ・ブルー」。東京五輪では1次リーグA組で、25日の初戦で米国とぶつかる

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