新型コロナウイルス感染拡大後、東京オリンピック(五輪)競技の屋内・対人種目では初の全日本級として開催されている大会の決勝が行われた。17~19日に行われた予選を勝ち抜いた男女6種目の計12人が日本一を争った。

第1試合は女子サーブルが行われ、青木千佳(30=ネクサス)と福島史帆実(25=セプテーニ・ホールディングス)が対戦した。

予想外の一方的な展開になった。全体1番手の緊張を振り払った福島が、16年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)代表の青木を果敢に攻める。序盤から6連続ポイントで圧倒し、7-2のリードからインターバルを挟んで今度は7連続ポイント。14-3から最後の1点を取り切って15-3とし、4年ぶり2度目の頂点に立った。

試合後は息も上がっていないほどの電撃決着。福島は「うれしいです。お互い得意な技を分かり合っているので、積極的に仕掛けていくことだけ考えました。最初の6連続ポイントの後も、ふわっとならず、強い気持ちで試合できたのが良かった。去年、一昨年と決勝の舞台にも上がれなかったので良かった」と振り返った。

今回はオンライン開催。なじみあるネット広告会社に所属しており「たくさんの応援メッセージをいただいていたので、感謝の気持ちを込めて、いい報告ができるように頑張った。優勝しました! また出社した時は、よろしくお願いします」と笑顔を見せた。

一方の青木は「ちょっと…何もできなくて悔しいです。練習でやり合っている仲なのに、普段のような戦いができず、こういう負け方になってしまったのは本当に残念」と悔しがった。【木下淳】