日本のエース敷根崇裕(23=ネクサス)が、個人では08年北京五輪の太田雄貴(銀メダル)以来3大会ぶり2度目の決勝を逃した。

準決勝で、前回16年リオデジャネイロ五輪の金メダリスト、ダニエレ・ガロッツォ(28=イタリア)と対戦。序盤は5-5で並ぶなど渡り合ったが、中盤以降に突き放されて9-15で敗れた。

日本フェンシング界の悲願である金メダルはならなかったが、日本の個人史上2人目のメダル獲得を目指して3位決定戦に回る。

新型コロナ禍による大会延期をへて、五輪前最後の国際大会となった3月のグランプリ(GP)ドーハ大会で銀メダル。GP大会の表彰台も太田以来11年ぶりという快挙で、自国開催の夢舞台へ照準を合わせてきた。

この日は準々決勝で12年ロンドン五輪銀メダリストのアラエルディン・アブエルカセム(30=エジプト)を破るなど好調で、太田以来3大会13年ぶりの個人ベスト4に進出していた。

会場では、日本協会の新会長に就任した「百獣の王を目指す男」ことタレント武井壮や、前会長の太田らが関係者として、無観客のスタンドからピスト(競技コート)に向けて応援した。敷根は午後8時15分ごろからの3位決定戦へ気持ちを切り替える。【木下淳】