国際フェンシング連盟副会長で日本協会前会長の太田雄貴氏(35)が1日、自身のツイッターを更新し、日本代表に誹謗(ひぼう)中傷のコメントが集まっていることについて言及した。

男子フルーレ団体準決勝で日本が世界ランキング2位のフランスに敗れ、3位決定戦に回ると、太田氏は「皆さんへのお願い」と始まる文章をツイッターに投稿して、誹謗(ひぼう)中傷を行わないよう呼びかけた。「男子フルーレの準決勝、沢山の方に応援頂きありがとうございました。敗れましたが、フェンシングでは流れや調子の波があり、望んだ結果と違う事になる事がよくあります」と感謝の思いなどをつづると「現在、特定の選手への誹謗中傷が鳴り止まない状況です。3位決定戦を控えている中、悲しい状況です」と記した。

今回の東京五輪では、SNSで選手に心ないメッセージの投稿が相次ぎ、問題となっている。太田氏は「選手、コーチ、スタッフは、今日に至るまで、血の滲むような思いで競技と向き合ってきました。スポーツでは、望んだ結果を出せない事が多々あります。私も現役の頃よくありました。そういった選手に対しての言葉の暴力は許されものではありません。笑って看過出来るものではありません」と警鐘を鳴らす。

続けて「有名税で見過ごす事なんで到底ありません。SNSなどでのは、もはやインフラとして、生活に密着しており、選手の目に留まらない訳がありません。どうかお願いです。こんな時こそ、温かい言葉や、メッセージをかけてあげて下さい。ネガティブな感情を選手にぶつけるのはどうかおやめください」(全て原文ママ)と呼びかけた。