日本フェンシング協会は21日、都内でオンライン併用の理事会を開催し、東京オリンピック(五輪)男子エペ団体で日本初の金メダルを獲得した山田優(27=自衛隊)見延和靖(34=ネクサス)加納虹輝(23=JAL)宇山賢(29=三菱電機)の4人に対して、報奨金500万円を贈ることを承認した。均等に125万円ずつ分ける想定だが、今後さらに上積みできるよう努力を継続していくことも検討事項として話し合われた。

可能性としてはスポンサーからのご祝儀、既に決まっている予算を再検討して財源とする案などが考えられるが、協会としては相談ベースでお願いをし、可能な限り選手の快挙をたたえるために、積み増しすべく手段を探っていく。

また、選手がメダルを獲得した場合に報奨金を出すことを想定し備えてはいたものの、正式には定まっていなかった報奨金規定を24年パリ五輪に向けて整備していくことも議論した。

個人では、主将の見延が所属のネクサスからスポーツ界全体でも異例の1億円をサプライズで贈られて話題になっていた。

理事会の中では、タレントの武井壮新会長(48)から、日本フェンシング界の悲願だった金メダル獲得は喜ばしい一方、今の盛り上がりや勢いを維持するだけでなく向上させるため力を合わせて頑張りましょう、といった内容の呼びかけもあった。会の終了後に「ポケットマネーによる報奨金の上積みや、愛車(とされる)フェラーリの提供など本人から豪快な申し出はなかったか」と記者団から質問された理事の1人が「ご本人の考えは分かりませんが、理事会の中では出なかったです」と笑顔で答える一幕もあった。【木下淳】