菅義偉首相は16日午後(日本時間17日午前)、バイデン米大統領と共同記者会見に臨み、首脳会談で夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けた協力を確認したと明らかにした。首相は「世界の団結の象徴として実現する決意を伝えた。支持を表明していただいた」と述べた。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の加速化でも合意したと説明した。

五輪に関し「感染対策を万全にし、科学的な観点から安全安心な大会を実現する」と強調。辺野古移設を巡っては「沖縄をはじめ、地元の負担軽減を進める観点から、在日米軍再編の着実な推進で一致した」と話した。

東アジア情勢を巡り「一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、日本の防衛力強化への決意」に言及。日米同盟強化へ「具体的な検討を両国間で加速する」とした。同行記者団との懇談では「同盟の抑止力を高める必要がある」と指摘した。

会談では、全米各地で増加するアジア系住民への差別や暴力事件を踏まえ、人種による差別はいかなる社会でも許容されないとの認識も共有。首相は会見で「差別や暴力に断固として反対するとのバイデン氏の発言を大変心強く感じ、米国の民主主義への信頼を新たにした」と語った。

新型コロナウイルス対策のほか、デジタル、科学技術分野の競争力促進に向けた「日米競争力・強靱(きょうじん)性(コア)パートナーシップ」の創設で合意したとも表明。途上国を含むワクチン供給に関し「公平なアクセスの観点から、多国間や地域の協力を推進する」と決意を示した。(共同)