丸川珠代五輪相(50)が25日、閣議後の会見で、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が、五輪開催を実現するために「われわれは犠牲を払わなければならない」と発言したと報じられた件について、「日本国民に対して発言されていないことは明確です」と断言した。国際ホッケー連盟のオンライン総会であいさつした際のバッハ会長の発言で、「われわれ」に日本人が含まれるのか不明とされ、波紋が広がっていた。

丸川氏は「発言の原文をちょうだいしました。冒頭で『五輪コミュニティーの中にいる人たちは犠牲を払わなければならない』と明確におっしゃっている。IOC、IF(国際競技連盟)、NOC(各国・地域オリンピック委員会)に対してです」と“われわれ”の対象者について説明。「メディアからメディアに伝わっていく間に、抜け落ちてしまうこともある」と理解を示す一方で「IOCにおかれては、日本国民の思いをしっかり受け止めながら、取り組んでいただきたい」と話すなど、各世論調査で、五輪開催中止を望む声が多数を占める日本国民に対する配慮も求めた。