平井卓也デジタル改革担当相は11日の記者会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで使用する健康管理アプリの開発を巡り、自らに不適切な発言があったと明らかにした。約73億円に膨らんだ費用の削減を目指していた4月、内閣官房の担当幹部らに会議で「(発注先を)脅しておいた方が良い」などと指示していた。

費用削減は5月、発注先の共同事業体が正式に受け入れ、約38億円に圧縮された。平井氏は「国民の血税を預かる立場で、無駄をなくしていく強い気持ちを持っている。表現は不適当で、今後気を付けていきたい」と釈明した。

この問題は11日、一部メディアが音声データを入手したとして報じた。発注先の共同事業体にはNECが参加。平井氏は会議で「NECには死んでも発注しない」「今回の五輪でぐちぐち言ったら完全に干す」などと発言したとされ、NEC側が費用削減に難色を示していたとうかがえる。

NECは取材に対して「政府の方針を踏まえて当社を含む共同事業体として協議し、契約変更に応じたのは事実。詳細については個別の顧客との話のため、回答は控えさせていただく」とコメントした。

健康管理アプリは、海外からの観客や大会関係者らの健康状態を把握するのが目的。新型コロナウイルス感染症が収束した後も活用できるとして、海外の観客受け入れ断念後も開発を継続する一方、顔認証などの機能を省いて簡素化した。(共同)