日本史上最年少で金メダルを獲得した西矢椛(もみじ、13)の快挙を受け26日、西矢が所属するムラサキスポーツの関係者からは歓喜の声が上がった。

ムラサキスポーツと契約するプロスケーターの森岡正治さん(34)は「すごかったとしか言いようがない」と声を弾ませた。森岡さんは西矢の出身大阪府松原市と地元が近く、練習場所で鉢合わせることもあった。5、6年ほど前に知り合ったといい「もみちゃん(西矢)は人の倍努力をする子。技のアドバイスをしたこともありますけど、メダルを取ったので、もう『もみじさん』ですね」と冗談を交えて話した。

西矢は19年7月、森岡さんの紹介でムラサキスポーツと契約した。当時の様子について「お母さんと手をつないでルンルンで来てました。喫茶店でミックスジュースを頼む普通の女の子」と振り返る。西矢が大舞台に臨むに当たり、森岡さんはスケートボード仲間と、西矢と中山楓奈(16=ムラサキスポーツ)の名前が書かれた応援Tシャツを制作。「本当は応援に行きたかったのですがコロナ禍で仕方なく。テレビで見て感動しました」と話した。

西矢御用達の「RIDERS FACT なんばシティ店」(大阪府大阪市)の店主甲川誠さん(42)は「仕事に手が付かなくなるほどでした」と感銘を受けた様子。西矢について「性格も明るくて頭も良いんですよ。学校の5教科の成績が400点以上と聞きました」と明かした。中山と西矢の関係性に触れ「同じ大会に出ると、終わった後に2人で動物の絵を描いていた。普段から仲がいい」と、ほほを緩ませた。

東京都台東区のムラサキスポーツ上野本店でスケートボードフロアを担当する岩井七海さん(24)は、折り紙を使用した手作りの金メダルを制作し祝福した。岩井さんは「自分が着ける用で記念に作っちゃいました」と笑顔。岩井さんによると、スケーターの男女比は9対1で男性が多いという。岩井さん自身も練習しているといい「(西矢の金メダルをきっかけに)女性ライダーが増えてくれたらうれしい」と期待を寄せた。【沢田直人】