世界ランキング208位の潘政■(■は王ヘンに宗)(29=台湾)が“下克上”の銅メダルを獲得した。17位から出て1イーグル、6バーディーの63と8つ伸ばして回り、通算15アンダー、269。3位タイとなり、銅メダルをかけた7人によるプレーオフに進出した。そのプレーオフで、並み居る強敵を破って銅メダル。「第1ラウンドを(3オーバーの)74で回った時には、こんな結末になるなんて思いもよらなかった。本当に幸せだ」と、声を弾ませた。

プレーオフに進んだ他の6人は、世界ランキングがコリン・モリカワ(米国)の3位を筆頭に、13位のローリー・マキロイ(アイルランド)、20位の松山英樹(日本)、22位のポール・ケーシー(英国)、82位のセバスティアン・ムニョス(コロンビア)、118位のミト・ペレイラ(チリ)と、全員が格上だった。特にメジャーで4勝のマキロイ、同2勝のモリカワと、複数回優勝している選手は雲の上と感じていた様子。「マキロイにコリン…。何度もメジャーに勝って(世界ランキング)トップ10常連の選手と戦って、200位台の自分が勝つなんて。妻に『そんなことが起きたら面白いね』と話していたが、現実になった。本当に信じられないことだ」と、首をかしげながら話した。

夢ではないことを確認しようと、公式会見で並んでいた米ツアー4勝で金メダルのザンダー・シャウフェレ(米国)、同6勝で銀メダルのロリー・サバティーニ(スロバキア)を見渡した。2人と目が合うと驚きつつ「クレイジーだ」と大笑い。かえって、現実ではないように感じた様子で、一段と首をかしげていた。