今年の全米女子オープンを制し、母の母国フィリピン代表として出場する笹生優花(20=ICTSI)が、開幕直前に急きょ、キャディーの変更を余儀なくされた。この日、4日の第1ラウンドを前に最終調整。だが前日2日まで同行していた、エースキャディーのライオネル・マテチュックさんが、熱中症で不在となった。五輪本番は、コーチが代役としてバッグを担ぐことになった。

日本の女子プロ小俣奈三香さんの夫のマテチュックさんとは、プロデビュー以来、タッグを組んできた。それだけに笹生は「彼と一緒に五輪で回れないのは悲しい」と残念がった。ただ、動揺した様子は見せず、すぐに「これも私の人生」と、自分に言い聞かせるように冷静に話した。

先に実施された男子の開幕前から会場の埼玉・霞ケ関CCで調整を続け「金メダルが取れれば素晴らしいこと。ただ、私は最高のゴルフができるように全力を尽くすだけ」と、状態の良さを示すように、頂点への意欲を見せた。これまでと同様に「とにかく楽しみたい」と、平常心のプレーを約束した。