柔道の東京オリンピック(五輪)代表最終選考会の全日本選抜体重別選手権(4月4、5日・福岡国際センター)で、唯一五輪代表が決まっていない男子66キロ級で昨年世界王者の丸山城志郎(26=ミキハウス)と17、18年世界王者の阿部一二三(22=日体大)との「ワンマッチ案」が26日、浮上した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客開催だったが、国内の感染者急増と五輪の1年程度の延期を受け、関係者は「2人だけの直接対決の可能性もある。(他階級と同じく)優先順位は決めておきたい」とワンマッチ案を示唆。全日本柔道連盟(全柔連)は早期内定制度を導入し、2月末までに男女14階級のうち13階級の代表を決めた。男子代表の井上監督は「66キロ級の2人の力は五分」とし、同階級のみ4月へ持ち越しとなった。全柔連は6日に無観客開催を決めたが、日に日に深刻化する新型コロナウイルスと今週末の首都圏での「外出自粛要請」などを踏まえ、改めて大会の開催可否を協議。この日も強化スタッフらが都内で約5時間議論し、31日までに結論を出すことを決めた。内定選手の代表権維持や再選考などに関しては、4月中旬の常務理事会で協議する見通しで、ワンマッチで代表を決めても“白紙”となる可能性もある。