全日本柔道連盟(全柔連)は27日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京オリンピック(五輪)代表最終選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権(4月4、5日・福岡国際センター)の延期を決めた。代替日や会場は未定。

全柔連の中里壮也専務理事が東京・講道館で取材に応じ、6日に無観客開催を決めていたが「コロナ問題がある程度終息しないといけないし、社会情勢も鑑みて延期を決めた」と説明。この日、新型コロナウイルス感染症対策委員会の委員5人と電話で話し合い、国内の感染者急増と今週末からの首都圏での「外出自粛要請」などを受けて判断したという。

開催時期については、選手の体作りや会場確保の問題から「最低2カ月はかかる」として、早くても6月以降となる見込み。来年の欧州大会の出場権が懸かる11月の講道館杯体重別選手権までには実施したい意向で、それまでに開催できない場合は「中止」の可能性もある。

全柔連は2月末までに男女全14階級のうち、13階級の東京五輪代表を決めた。今大会は、唯一決まっていなかった男子66キロ級で、昨年の世界王者、丸山城志郎(26=ミキハウス)と17、18年世界王者の阿部一二三(22=日体大)との直接対決が注目されていた。内定選手の代表権維持や再選考などについては、4月中旬の常務理事会で協議する。