新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピック(五輪)の延期や中止が取り沙汰されている。選手たちは戸惑いつつも大会に向けた揺るがぬ決意を語り、やり切れない思いを口にする競技団体幹部もいた。

バドミントン女子ダブルスで世界選手権2連覇の実績を持つ永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)の永原は「五輪があると信じて準備するしかない」と切実な表情。サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」のエース岩渕真奈(INAC神戸)は「どちらにしてもやることは一緒。やり続けるだけ」と言った。清水梨紗(日テレ)は「どう進んでいくか分からないけど、自分たちは準備に専念する」と競技に集中する姿勢を貫いた。

もちろん不安はある。19歳の遠藤純(日テレ)は「いろんな大会が中止になって危機感を覚えた。やばいなと思った」と吐露。競泳女子の大橋悠依(イトマン東進)は「(感染拡大が)早く収まってほしい」と願った。

「みんな五輪に照準を合わせて追い込んでいる。アスリートの人生をなめているのかと思う」。全日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長は1年延期を提案したトランプ米大統領に対する怒りを隠さなかった。

日本バレーボール協会の鍛冶良則事務局長は「今まで費やしてきた強化の時間、選手の気持ちを考えると複雑なものがある」と胸中を明かす。長期の延期となれば選手選考を含めた競技への影響は大きい。

日本バドミントン協会の銭谷欽治専務理事は「2年延期なら選手の年齢層も変わり、各国の世代交代も進む」と指摘した。日本馬術連盟の木口明信常務理事は「1年はぎりぎり。2年後になると今の馬は(ピークを過ぎて)使えないかも」と事情を訴えた。

3大会ぶりに復活するソフトボールは4年後のパリ五輪で実施されない。日本協会の矢端信介強化副本部長は「もちろん中止は避けたいし、1、2年の延期も考えられない」と予定通りの開催を切望した。空手も同じ立場だけに、組手男子日本代表の林晃監督は「目標を達成すべく最大限準備する。覚悟を持って臨んでいる」と話した。