東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の理事会が30日、都内で行われた。今回が36回目で、来年への延期が決まってから初めて。終了後、武藤敏郎事務総長(76)が会見し「前例のない局面について、理事の皆さんにあらためて経緯を説明し、今後の検討課題を確認した」と説明。複数の項目について同意を得られたという。主には以下の方向性が理事に示された。

【ボランティア】

現状維持を基本とする。3月2日以降に通達された役割・会場について、オファーを承諾したボランティアについては「引き続き来年の大会時に活動いただく」こととした。会場が確定後、速やかに対象者に意思確認が行われる。

【チケット】

既に購入された観戦チケットは原則、延期後もそのまま使えるよう検討を進める。日程変更があり、来場困難な場合など希望者には払い戻しを行う予定。「万が一、会場スケジュールの変更があった場合も払い戻しを行う」(武藤事務総長)。6月以降の観戦チケット発送はいったん停止、4月から予定の春季販売はいったん見合わせ、整理券はがき抽選については検討中とした。

【テストイベント】

今後の予定(18大会)は一律延期。来年に向けて時期と規模を再検討。

【聖火リレー】

フレームの維持を検討する。既に聖火ランナーに決定した人は「新たに聖火リレーがスタートする際、優先的に走行していただくよう配慮します」。