橋本聖子五輪相(55)が21日、閣議後会見を行い、国際オリンピック委員会(IOC)が公式サイトで、3000億円規模とも言われる1年後に延期された東京五輪の追加費用について、安倍晋三首相が日本が負担することに同意したと明らかにした件について「合意をしたという事実はございません」と否定した。

公式サイトはQ&A方式でIOCの見解を明らかにしたもので、「安倍晋三首相が、現行の契約条件に沿って引き続き日本が負担することに同意した」と掲載している。

橋本氏は「驚きました。総理が(IOCバッハ会長らと3月に延期で合意した)電話会談に同席させていただきましたが、経費のことは一切議題に入っていませんでした。この発表には、私自身にとっては驚きでした」と“寝耳に水”の状況を強調。バッハ会長との電話会談以降も、安倍首相を含む政府側が追加経費について、バッハ会長と話をしたことは「ありません」と断言した。

今後、IOCの公式HPで、安倍首相が追加費用負担に合意したとの記載修正や訂正を求める考えは「組織委を通じてあると思います。事実ではないことをHPで掲載されていくことは、今後はないと思っています」と、強い口調で不快感をあらわにした。

また、IOCの追加費用負担についてにも触れ「状況によってですね、IOCも主催者として、状況を見ながら予算を執行するということは、あっていいのではないかと私は思います」とし、IOCも負担すべきとの見解を示した。