国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は15日、オンライン形式による非公開の理事会後に記者会見し、新型コロナウイルスの影響で来年夏に1年延期となった東京オリンピック(五輪)の開催に向けて「さまざまなシナリオを検討している」と表明した上で「無観客での開催は明らかに望んではいない」と断言した。感染防止策として隔離措置を一例に挙げた。

同会長は「参加者の安全が最優先。引き続き世界保健機関(WHO)のアドバイスに従っていく」と述べ、「来年7、8月に東京五輪を開催するために全力を尽くす」と強調した。旧計画から開会式を1日前倒しした大会は23日に開幕1年前を迎える。

22年にセネガルの首都ダカールで開催予定だった第4回夏季ユース五輪を26年に延期する方針も明らかにした。同国の提案とし、東京五輪の延期で22年は北京冬季五輪など主要大会が続くことを理由の1つに挙げた。