政府は12日、来夏に延期した東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策を話し合う調整会議の第5回会合を開き、大会時に外国人チケット保有者の入国を認める方向で、感染状況が安定した国や地域からの入国者は14日間の隔離措置を免除する方針を確認した。その場合、公共交通機関の使用も原則認める。

一方で感染状況が悪化した場合は、14日間の隔離措置を維持することとし、両論併記となった。具体的な措置内容は来春までに判断する。チケットを持たない外国人は入国できない。

観客数の上限は来春に最終決定することも確認した。具体的には2月開幕のJリーグ、3月開幕のプロ野球の動向を見ながら、4月には決定するとみられる。

組織委の武藤敏郎事務総長は競技会場における観客の感染症対策として「大声はひまつ拡散リスクが高まるので(禁止を)お願いする検討をしている」と述べ、観戦時の醍醐味(だいごみ)である大歓声が禁じられる可能性も出てきた。

また、五輪・パラに関連する国内での国際大会に出場する日本人選手と外国人選手の「入国後14日間の隔離措置」を緩和し、大会や試合にも参加できることを認めた。【三須一紀】