東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)は12日、同会の年頭あいさつに臨み「私が考え込んだり、迷いが出てきたとしたら(開催準備)全てに影響してくる。淡々と進めていく以外にない」と決意を語った。

新型コロナウイルスの影響で首都圏に緊急事態宣言が出される中、世間の五輪への風当たりが強くなっている状況を受けて述べた。その後、都内で行った講演会では「私の立場では『今年難しい』とは口が裂けても言えない」とも語った。

同講演会では東京五輪のメインスタジアムである国立競技場に天皇皇后両陛下が座る玉座や、十分な待機室がなかったことに触れ、組織委の経費で新たに整備した経緯も明かした。国立の運営主体である日本スポーツ振興センター(JSC)が組織委への引き渡し時にそれらを整備していなかったことに疑問を呈した。